出光カードドライブ&レジャー情報誌MOCOで
日本きらりの厳選商品をご紹介。
MOCO
3月号
きらりと光る 東京 の逸品
炭花壇
間伐後も7年で再生する“くぬぎ”を炭として利用
木炭の最高傑作と称される「くぬぎ炭」。切り口はまるで菊の花のように美しく炭化し、元の樹皮のようなゴツゴツ感が残るのが特徴だ。
主に茶道に用いられているくぬぎ炭。ただ、茶道の規格にあてはまらない太さのものもあり、その用途を確立するため「炭の増田屋」が提案しているアイテムが「炭花壇」。吸着力にすぐれる炭は消臭作用があり、単に室内に置くメリットもあるが、前述したその見た目の良さを生かし、植物と組み合わせることで観葉植物に昇華させた。
沖縄では“精霊が宿る樹”とされているガジュマル
マッチングさせた植物はガジュマル。まるで足が絡んでいるような容姿のおもしろさだけでなく、枯れにくいこと、根がそれほど張らないことも炭の器と相性がよかった。さらに「多幸の樹」とも言われており、贈答に最適なのも、炭をより多くの人に利用してもらうことにつながっている。
現在、くぬぎは高知県産を使用。江戸時代から土佐備長炭を生産してきたエリアで、今も炭文化が根付いている。そもそも県内の森にはくぬぎが多く、炭文化を継承していくために自治体も職人の育成に力を入れていることも良質な炭を生産する一助に。
山の恵みで生き、山を守りながら生活をしてきた日本のよき伝統を、炭を通して全国のスミズミに伝えるべく、老舗の試みは続く。
about炭の増田屋
創業は昭和10年4月。需要がエネルギーから変化を遂げてきた炭と炭文化を、専門店として87年もの間、継承してきた。現在の代表は3代目。代表的な用途である茶道や近年人気が再燃しているキャンプなど、炭そのものの需要は一定程度あるが、加工品の素材として利用する試みにも力を入れてきた。日本が誇る素晴らしい炭という文化だけでなく、炭職人や山を維持する林業ともつながりながら、自然素材の炭を多くの人に届けている。
DATA炭花壇
【観葉植物】 横置き型大サイズ3,300円(税込)
今回の記事は、MOCO2022年3月号に掲載した内容の抜粋です!
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